副院長の三上です。

今回は、人工ひざ関節置換術の手術時に使う「ナビゲーションシステム」のお話をします。

現在、ほとんどの車には「ナビゲーションシステム」が搭載されていて、どこか知らない目的地に出かける時には、「ナビゲーションシステム」に従って運転すると思います。昔ながらの地図本を見て目的地に向かう人は少ないかと思います。

医療にもコンピューターの導入が盛んになっています。人工関節手術の時に使う「ナビゲーションシステム」は、先進医療のコンピューター支援手術システムの一つです。このシステムでは、赤外線を使用して、治療する部位と手術器具の位置関係を正確に計測し、リアルタイムにコンピューター画面上に表示することで、医師の手術をサポートするシステムです。これにより、精度の高い手術が可能になります。

人工ひざ関節が正確に挿入されない場合、痛みや早期のゆるみなどを引き起こすことが報告されており、より正確な手術を行うことが治療成績向上のため重要です。「ナビゲーションシステム」の導入により、より精度の高い手術を行えることが証明されています。

特に変形の強い患者さんには有用と言われています。2021年の日本人工関節学会のデータでは、日本全国で「ナビゲーションシステム」を人工ひざ関節置換術に導入している病院は27.59%のみで、個人経営のクリニックでの導入は、非常に少なく、光洋いきいきクリニックに導入されることは画期的なことと考えます！

より正確な人工ひざ関節置換術を行い、皆様のお役に立てるように精進して参ります。

（図提供：日本ストライカー社）